普門軒の禅のミカタ

普門軒のブログ:毎週月・金に更新、できれば・・・

信心銘の話〈その8〉

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根本にたちもどると秘密が手に入るが、映されたものを追うならば大本を見失う。ほんのしばらくでも、こちらの方が映されたものを押し返させば、眼前の空虚な世界の上にでてしまう。眼前の空虚な世界がくるくる変わるのは、すべて迷いのせいだ。心理を探すには及ばない。ただ君の考えをストップさせればよろしい。相対の考えに腰を据えてはならぬ。ゆめゆめそんなものを追い求めてるではないぞ。よしあしが現れたとたん、入り乱れて本心を見失うのだ。

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信心銘の話〈その7〉

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一つのところに達しなければ、両方とも失敗だ。 有るものを払いのけると何にもなくなってしまい、空についてゆけば空を見失う。 説明が多く分別が多いほど、いよいよ事実にぴったりしない。 言葉を断ち分別を尽くせば、どこも普遍妥当せざるはない。

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信心銘の話〈その6〉

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一つのものとして心が落ち着くと、あとかたもなく自然に何もなくなってしまう。心が騒ぐといって静止させることになれば、静止させるほどますます心は騒ぐ。動と静の両端にかかわりあうだけのことであり、どうして一つのところがわかろうか。

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信心銘の話〈前説〉

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これからしばらくの間、〈三祖僧璨鑑智禅師(そうさんかんちぜんじ)〉の書かれた『信心銘(しんじんめい)』についてお話しいたします。〈初祖菩提達磨大師(だるまだいし)〉、2代目が〈二祖慧可大祖禅師(えかだいそぜんじ)〉、そして3代目が〈三祖僧璨鑑智禅師〉となります。

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