普門軒の禅のミカタ

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お釈迦さまは何をのお悟りになったの?(1)十二縁起

f:id:fumonken:20190702100245j:plain生まれる前の私たち、生まれてきた私たち、生まれたからの私たち、そして次の私たちについてお釈迦様が説かれた教えが〈十二縁起〉です。

十二縁起の話

前世の二因…生まれる前の私たち

1.無明(むみょう:根本煩悩)人間が前世で起こした一切の煩悩。
2.行(ぎょう:潜在的形成力)人間が前世で起こした煩悩の為に様々な業、善悪の行為。

現世の五果…生まれてきた私たち

3.識(しき:識別作用)過去世の煩悩と業によって、この世の母親の胎内で生を受ける最初の心。
4.名色(みょうしき:肉体と精神)受胎してから4週間までの間、母体の中で心身が発育する。
5.六処 (りくしょ:眼、耳、鼻、舌、身、意の感覚)受胎して5週間目、六処が発達して胎内で盛んに動きだす。
6.触(しょく:接触)生まれてから2、3歳までの間、苦楽を感じることなく物に触れる。
7.受(じゅ:意識や接触から生じる苦楽)4、5歳から14、5才までの間、苦楽を識別し、外からの様々なことを受け入れる。

現世の三因…生まれてからの私たち

8.愛(あい:妄執)15、6歳から青年時代。物質的欲求が激しく、性欲もあり愛する感情が生まれる。
9.取(しゅ:執着)25、6歳から50歳位までの時代、色欲、物欲、名誉欲すべて旺盛になる。
10.有(ゆう:生存)生存によって欲望やそれに執着することから、来世に再び生まれ出る結果が定まる。

来世の二果…次の私たち

11.生(しょう:この世に生まれること)生は現世の三因の結果として、来世に生まれること。
12.老死(ろうし:老いて死ぬこと)老衰してやがて死んでいくこと。

 

この十二縁起を理解し脱することが仏教の目的、禅の目的です。今のあなたはどこにいますか。