普門軒の禅のミカタ

なぜ禅は世界から注目されているのか【月・金9時更新】

新しいということはそんなにいいことなのでしょうか(2)

f:id:fumonken:20190822125525j:plain現代人は日々、新しいもの、新しい方法、新しい状態を求め、またその創出に腐心しています。言い換えれば、現代人の人生は常に新しいものごとで覆い尽くされています。

「稽古」という言葉

稽古についた「古」という見方

これは和製漢語で、漢語にはありません。「稽」は考えるとか、とどめるといった意味ですが、なぜ日本人は考えとどめる対象を「古」としたのでしょうか。現代人から言わせれば、「なんで新しいものを学ばずに、古いものを学ぶんだ」ということになりますね。

古いとは長いと言うこと

「古」という漢字は「十」に「口」。「十世代(長き)にわたって伝わったこと」。長く伝わっている、途切れていないという意味を含みます。時間的古さではなく、時間的長さを「古い」というのです。 日本人は「稽古」という言葉に、学ぶ対象とは「その古さ=時間的長さ」なんだという思いを含めたのだろうと、私は思いたいのです。

そしてこれは日本人だけではなく、漢語では「温故知新」という言葉が浮かぶ。 しかし多くの現代日本人はそのことをすっかり忘れてしまったようです。1年経てばなくなってしまうような自己啓発セミナーなんぞは学ぶべき、とどめるべき対象ではないと私は思います。