普門軒の禅のミカタ

普門軒のブログ:毎週月・金に更新、できれば・・・

穏やかに暮らすための9つの禅の習慣

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禅のいう「穏やか」とは最小限で満足できることです。では穏やかな生き方を得るための習慣とは、ズバリ余計なことはしないことです。あれやこれやと余計なことを比べたり、調べたり、考えたりしない。目の前のことに没頭するのです。文字通り、頭を没するというのです。「今」という瞬間を一所懸命に過ごすのです。結果よりも「する」ことの方が尊いというのです。

空間を調える習慣・・・(1)余計なモノは置かない

モノの少ない部屋をつくる

f:id:fumonken:20201109100139j:plain禅の言葉に『本来無一物(ほんらいむいちもつ)』というのがあります。穏やかな暮らしのためには、まずその空間を調えていく習慣を身につけます。その第一歩が「余計なモノは置かない」という習慣です。すべてはココから始まります。モノ余りの時代と言われて久しくなりますが、私たちは何かに付けたくさんモノを持ち続けています。モノを少なくすると言うことは至難の業と思われるでしょう。モノがないと不安だという人。もったいないから、まだ使うかもしれないから、みんなが持っているから私にも必要だと思っている人。モノを持つと言うことは同時に、モノを持つ理由も持っているのです。でもそのモノを持つ理由も持つ理由はどこからきましたか。

モノを持っている理由に向き合ってみて下さい。その理由が自分の中から来た理由なら、そのモノを持ちましょう。私は処分の判断に迷ったとき、そのモノを1分間手にしてジッとします。そして心の動きを感じたら持ち、そうでなければ、処分します。 案外「あーこれで十分なんだ」という本来の自分の満足に気づきます。処分に迷ったときの気持ちより、すっきりした晴れやかな気持ちになります。もしやっぱり必要だなと持ったら、それはあなたにとって本当に必要なモノと気づきます。

どうやって習慣にするの?

まずは、ご自分の範囲で余計なモノを部屋に置かないことを習慣にして下さい。奥さんやお子さん、兄弟や同居人を巻き込んではいけません。同じ用途のモノは1つで十分です。またストックを持つことを止めましょう。気に入ったモノを使い続け、使えなくなったらまた同じモノを持つ。そして年末にモノを整理整頓をして、余計なモノを処分するといいです

空間を調える習慣・・・(2)朝、20分掃除をする

掃除をしやすい部屋をつくる

f:id:fumonken:20201109100133j:plain「余計なモノを持たないこと」と「掃除をすること」はちょうど、コインの表と裏の関係です。余計なモノがたくさんあると、部屋の整理もできません。部屋の整理がされていないと、掃除をする気もおきません。そうすれば…。そうはいうものの会社や学校に行く前に、掃除なんてする時間もないし、そんなことしていられない。多くの人がそう思うことかもしれません。

しかし禅の掃除は少し違います。禅の掃除はきれいするに為ではありません。掃除は掃除のためにあります。もう少し言いますと、掃除をするということは、実は掃除をしやすい部屋として調えていくことなのです。掃除がしやすい部屋は、畢竟、ものの少ない部屋をつくっていくことにつながるのです。そして数年もすれば、ものの少ない部屋の方が心地よくなっていくのです。

どうやって習慣にするの?

きれいになるかどうかは目的ではありません。まずは掃除をする部屋、場所を決めて下さい。その場所を同じ時間内で掃除しましょう。曜日ごとに掃除をする場所を変える必要もありません。それ以上してはいけません。日曜日はやらないと決めたら、やる必要もありません。 掃除機は使わないで、埃の量の見える箒ですることが大切です。

空間を調える習慣・・・(3)余計な照明を落とす

終わりを終わりとして迎える部屋をつくる

f:id:fumonken:20201109100136j:plain空間を調えるもう一つの習慣は、できる限り余計な明かりを落とすことです。戦後の日本人は「明かり」も「モノ」と同様に、明るければ明るいほど(多ければ多いほど)豊かであると錯覚してきた象徴です。夜は暗いものです。

その中で少ない「明かり」の部屋は、明るさという機能のみならず、温かみと落ち着きをもっています。朝焼けの紅黄色、夕暮れのあかね色。照明を煌々とつけていては朝も夜も一緒です。微妙な外の明るさに感じることもできず、部屋から出て夜の暗さに気づきます。それは明るいか、暗い。ON、OFFの世界です。実は余計な明かりを落とすことで穏やかな空間を整えることができるんです。

どうやって習慣にするの?

部屋に明かりは一つで十分。60Wで十分です。LEDは避けたいですが、これも時代ですね。できれば電球色のものがいいです。暗めにすることでさらに余計なモノが目に入らなくなります。