人の死を「亡くなる」と言いますね。上に形「亠」(ナベブタ)は「人」を意味します。そして下の「L」はものかげを意味するのです。
亡くなるは隠れること
亡くなった先に交わっていく
人がものかげに身を隠す形が「亡」の字なのです。人が亡くなること、死ぬことを、ものかげに隠れたのだと古来の人々は捉えたのです。人の死とは無くなったのではなく、亡くなった(隠れた)というのです。
同じ 「亠」(ナベブタ)に「交」の字があるが、上の「亠」ははやり「人」の意味で、 下の「父」の字は人が足を組んでいる、交差させている形で、そこから「まじわる」という意味の字になったらしい。
線香の煙ははじめは目に見えますね。でもしばらくすると目には見えなくなる。しかしさっきまでは確かにあった。目にすることができた。では、煙は無くなってしまったのか。 いや、煙は亡くなって(隠れて)しまったのでしょう。
そして周りのものと交わっていったのでしょう。