普門軒の禅のミカタ

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「もったいない」について思うこと

f:id:fumonken:20190909155936j:plain以前に「もったいない」について調べ、考えたことがあります。私の至った結論から言うと「もったいない」という言葉は、「諸行無常」という仏教用語を日本の言葉で訳した言葉ではないかと考えます。

もったいない=物体無い?

私たちの祖先の思い、「諸行無常」

「もったいない」を漢字で書くと「勿体無い」と書きますが、もともと「物体無い」と書いた和製漢語です。漢字の音だけ借りた日本の言葉です。「物体」とはものごと、ありさまと理解していいと思います。 その漢字の音は、「物:モチ」と「体:タイ」ともに呉音です。呉音は漢音より古い(音)読み方で、お経や仏教語の読みは、ほとんど呉音といわれています。 私たちのご先祖様は実に的確な漢字を当てたと思います。「モッタイ」という大和言葉に呉音を使って「物体」という漢字を当てた。 この世の実存はすべて本質も形も常に流動、変化するもので「もったいない(物体は無い)」。

これはまさに「諸行は無常」という仏教語が私には見えてきます。ここに「物体が無い」ではなく「物体は無い」と「は」を使うとすっきりします。「ものごとは無い」「ありさまは無常」ということ。どうでしょうか。